クリスマススペシャル2003

presented by milkey417




2003年12月24日
宇都宮シティ、AM10:00

今年も直江屋敷の正門に、黒塗りのワゴン車が横付けされた。
揃いのツナギに身を包み、一糸乱れなく整列した彼らこそ、ダス×ン本部より派遣された選り抜きの精鋭部隊である。
軍隊並みの過酷な鍛錬と厳しい選抜試験をパスした彼らは、与えられた任務を完璧に実行する。
どんな小さな埃や塵一つ逃さない、その非情なまでの清掃ぶりは、彼らの通った後にはもはや草木の一本も生えないとまで云われる、清掃のプロ中のプロなのだった。


鮮やかに屋敷内を片付けていく彼らを横目に、高耶は少々、不満げだった。
プロの手際にかなうはずもないが、高耶としては、家の掃除ぐらい自分でやりたいと思うのに、直江は許してくれない。
家事に費やする時間があるなら、一分でも自分といてほしいからである。

団地生まれの団地育ちで、根が庶民派の高耶には、宇都宮シティ1の富豪の元に嫁いだという意識はいまだにない。
この家に来るまでは自炊は無論、掃除、洗濯、なんでも自分でやっていたから、大勢の使用人に囲まれ、「高耶様」と呼ばれる今の暮らしは、どうにもはがゆくて仕方なかった。

高耶がキッチンに立ち、水仕事でもはじめようものなら、直江は慌てて飛んできて、その手を取っては、こう云うのだ。
「こんなに冷えきって……この綺麗な手が、荒れてしまったらどうするの?こういうことは、使用人にまかせておけばいいんです」

また、床にモップをかけようものなら、直江は高耶の手からモップを取り上げ、その体を抱き寄せて、諭すように云うのだった。
「高耶さん……何度も云っているでしょう?あなたは、こんなことしなくていいんです。あなたには、何よりも大事な妻の務めがあるでしょう?モップを握るぐらいなら、俺のを握って下さい(馬鹿;)。ほら……わかるでしょう?あなたを思って、もう、こんなになってる」

そうして、いつもなんだかんだで押し倒され、その細く締まった双丘の狭間に、おっきいのをブチ込まれては、アンアン泣かされてしまうのだった。



ダス×ン精鋭部隊が去った後は、直江の指示で、完璧に磨き上げられた屋敷内に、使用人総出でパーティの飾りつけが行われた。
何しろこの日はクリスマスイブというだけではなく、二人がはじめて出会い、結ばれた記念すべき日である。
クリスマスイブ兼結婚記念日ともなれば、この男が燃えないはずがない。その体からは、琥珀色の気合のオーラ(笑)が立ち上る様が目に見えるようだ。

直江の見たてで選ばれた、うずたかく積み上げられた高耶へのプレゼントの山、この日の為につくらせた、一流のパティシェやシェフの手による、特注のケーキや七面鳥。
すべての準備が整う頃には、辺りはすっかり日が落ち、夜になっていた。




26日の朝までは、電話は無論、一切、邪魔をしないようにときつく命じて、直江は屋敷からすべての使用人を引き上げさせた。
これでこの広大な屋敷に、文字通り、二人きりである。

点滅するクリスマスツリーの傍らに置かれたソファには、昨年、高耶がこの屋敷にやってきた夜に身につけていた、サンタ型ワンピースが広げられている。
この一年、寝室のクロゼットの奥に、それは大切に仕舞われていたものだ。

「なあ、直江。これ……本当に着んのか?」
「ええ……嫌ですか?」
高耶は困ったように、
「別に嫌ってわけじゃねーけど……本当にこんなんでいいのか?その……プレゼント」
「ええ。私にとって、あなた以上のプレゼントなんてありませんから」
満面の笑で云われて、高耶は照れかくしに、わざとぶっきらぼうに云った。

「ったく……しょうがねーな……わかったよ、着るよ」
ブツブツと呟きながらも、ワンピースを手に取る高耶に、直江は感無量である。
「つーかコレ、去年よりなんか妙に丈、短くねえ?」
指摘された直江は、一瞬、バレたかと思いつつ、気のせいですよとぎこちなく微笑んだ。
実は先日、クリーニングに出した際、密かに丈を詰めさせていたのである。
「この一年で、あなたの背が伸びたのではないですか?」
と、とぼける直江に、首を捻りながらも、一年ぶりにサンタ型ワンピースに身を包んだ高耶は、眩暈がするほど可愛かった。






「あのな、直江。その……もうすぐクリスマスだけど……お前、なんか、ほしいもんあるか?」
元はといえば、こんなさりげない高耶の一言がきっかけだった。

直江の元に来て一年。男の身で、男に手篭めにされた上(爆)、わけもわからぬうちに嫁にされて、慣れない土地での慣れない暮らしに、当初は戸惑うばかりだったが……。
一緒に暮らすうちに、直江は本当に心から自分を大切にしてくれているのがわかったし、なんだかんだ云っても、高耶は今、自分が幸せだと思う。

激しすぎる日々の求愛には正直、辟易させられたり、口にするのも恥かしい行為に、泣かされる日もあるけれど……(って高耶さん、いったい何されてるの?/笑;)

クリスマスイブで結婚記念日。
たまには、自分の方から何かプレゼントをと思っても、直江は十一歳も年上だし、何より身につけているものはすべて、洗練された高級ブランドばかりだ。
とても自分の趣味で選んだものが喜ばれるとは思えず、悩んだ末、高耶が思いきって聞いてみたところ、直江は大喜びでこう云ったのだった。

「私にはもう、ほしいものなんてありません。あなたがいてくれるのですから……でも、高耶さん。もし、私にプレゼントを下さると云うのなら、代わりに、ひとつお願いを聞いてくれませんか?」

それは、去年、高耶がこの屋敷をはじめて訪れた夜に着ていたあのサンタ型ワンピースを、もう一度着てみせてほしいというものだった。
高耶は、拍子抜けしたように、
「なんだ、そんなんでいいのか?」
「ええ。去年は、あなたが来てくれてあんまり嬉しくて……一枚の写真も残せませんでしたからね……どうですか?高耶さん。もう一度、私の為に着て下さいますか?」






そして、今日。
たっての願いを聞き入れて、再び自分だけのサンタとなってくれた高耶のあまりの愛らしさに、直江は今にも押し倒したくなる衝動を堪えるのに必死だった。

ミニ丈のワンピースから伸びたすらりとした長い脚は、それだけでむしゃぶりつきたくなるほどである。
直江はこの日の為にあつらえたアルマーニの下、もはや爆発寸前の股間を抑えながら、熱く囁いた。

「高耶さん……もう一度、この姿で煙突から入ってきてくれませんか?できれば、その…下着をつけずに……」
抱きしめられ、耳元にそう囁かれて、高耶の頬がサッと紅くなる。
「バカッ!お前、いったい何考えてんだよっ」
「……駄目ですか?」
ここぞとばかり、わざとらしく大げさにしょげて見せる男に、高耶は紅くなった顔を俯かせ、やがて、おずおずと云った。
「ったく……こんなのっ、……今日だけだからな……」
「高耶さん……」

最愛のひとから得られた許しに、男は胸が熱くなるのを抑えられない。
ありがとうございます……直江は囁きながら、そっとワンピースの裾から手を差し入れ、そっと下着に手をかけた。

羞恥から目を伏せる高耶が愛らしく、たまらなくいとおしい。
直江は、足元に跪くと、そのまま下着を取り去って、恭しくその素脚に片方づつ、ワンピースと揃いの紅いブーツを履かせ、眩し気に高耶を見上げると、うっとりと囁いた。

「……可愛いですよ……高耶さん」
「おっ、……オレは男なんだから、可愛いって云うなっていつも云ってんだろ」
「怒らないで……だって、本当のことなんですから」
立ち上がった直江は、愛しいひとの黒髪に紅い三角のサンタ帽を被せ、その額に口づけながら、宥めるように囁く。高耶はこれ以上ないほど、紅くなった顔で、照れ隠しからか、怒ったように云った。

「の、覗くなよっ……覗いたら、承知しねーぞ」
「ええ……あなたが嫌だと云うなら、残念ですが。我慢しますよ」
「ぜっ、絶対見んなよっ!絶対だぞ!」
念を押す高耶に、男はクスクスと微笑みながらもしっかりと頷いた。
「御意」
答えては見たものの、見るなと云われて、はいそうですかとあっさり引き下がれるはずがないのに。
あんな姿も、あんな場所も。あなたのことは、もうすべて知っているのに……こんなに恥かしがって……本当になんて可愛いひとだ、と直江は思う。




くどいほど男に念を押して、高耶は一人、屋根裏部屋の窓伝いに夜の屋上へと出た。下着をつけていない為、風が吹く度にワンピースの裾が捲れないかと冷や冷やしながら、ようやく煙突へと辿りつく。

さすがに昼間、ダス×ン精鋭部隊の手で磨きあげられたとあって、煙突も暖炉も塵ひとつなく綺麗である。
高耶は恥かしいのを我慢し、覚悟を決めてえいっと煙突をまたぐと、内部に取りつけられた梯子に細い手脚をかけて、音もなく降りていった。

暖炉の中には、隠しカメラが仕掛けられていて、煙突をまたいだ決定的瞬間も(爆)、ミニ丈から覗く形のいい双丘も、下から絶妙のアングルでばっちり撮られ、モニター越しにしっかりと見られていることも知らずに。


そうして、再び、暖炉から屋敷内へと降り立った高耶を、直江は辛抱たまらんとばかりに抱き締めた。
不意をつかれた高耶は、あっさり男の腕の中に囚われてしまう。
「高耶さん……!」
「わっ、バカッ……ンン……!」
顎を抑えつけられ、深く舌を差し込まれ、強引に舌を絡ませられた息も止まるほどの激しい口付けに、高耶の息はすぐに上がってしまう。
腰に回された男の手は、容赦なくワンピースへの中へと侵入し、細く引き締まった双丘を淫らに撫で上げ、その片方を鷲掴みにして、より強く自分の元へと引き寄せた。

「なおっ……バカッ、苦し……っ、」
激しすぎる口づけを振り切って、逃れようとした高耶が、何の前触れもなく、まだ萎えたままの楔を握り込まれて、掠れた悲鳴をあげる。
「やっ……そこっ……ア……!」
「俺の可愛いサンタさんは、ココがいいみたいですね……」
直江は熱い声で囁いて、ゆるゆるとソレを弄んだ。

柔らかな耳朶を甘く噛んでやる度、感じすぎるのか、ビクビクと身を震わせる高耶が、たまらなくいとおしい。
「高耶さん……最高のプレゼントをもらえて、本当に嬉しいですよ……今日は結婚記念日ですから……俺からも、あなたにプレゼントがあるんです。もらって下さいね」

そう、男が囁くなり、勃ちあがりかけた箇所に何か冷たいリングのようなものを嵌め込まれる感覚があった。
「なにっ……なおっ……冷たっ……」
敏感な箇所に違和感を感じて、怯える高耶に、
「よかった。ぴったりですね……とってもよくお似合いですよ」
と直江は微笑んだ。

「結婚一周年ですからね……記念にダイヤを一つだけ埋め込んだリングをつくらせたんですよ。あなたに指輪をあげても、恥かしがったり、面倒くさがってしてくれないでしょう?だから、ココにあげる。こうして、ぼうやの裏を通すから、絶対に抜けたり外れることはない。ちゃんとあなたのサイズでつくらせたから、ぼうやが大きくなっても、そんなに痛くはないはずだから安心して」
それに……と、直江は、悪戯っぽく付け加えた。

ココにリングをつけていると、射精までの時間が長くなるそうですよ。あなたはとっても感じやすくて、いつも、ちょっと愛してあげるとすぐにイってしまうでしょう?だから、少しは我慢を覚えないとね。

愛していますよ。
そう囁いて、男はゆるゆると若いペニスを責めたてにかかった。
「やあっ……クッ……」
一年かけて、その身にたっぷりと性の快楽を仕込まれた体は、男によって与えられる僅かな刺激にも耐えきれずに、すぐに腹につくほど勃ちあがってしまう。
直江は腕の中で、高耶の体の向きを変えさせると、背後から抱きしめる形でソファに腰掛けた。

スラックスの上からも、その形がはっきりとわかるほど、熱く固く勃ちあがった男の真上に、下着もつけずに坐らされ、ゆるゆると前を扱かれて、高耶は真赤になって嫌々と身を捩る。
片手で高耶のペニスを弄びながら、もう片手で器用に背後からワンピースの胸元をはだけさせ、項へと口づけながら、露になった胸の尖りの片方を、指先で摘んで揉む様に刺激してやると、細い体が腕の中でビクビクと撓った。

「クッ……なおっ……」
執拗にペニスを攻められ、屹立の先端から、透明な蜜が零れていく筋も伝いはじめる頃には、高耶にはあらがう力は残っていない。
巧みな手管に堕とされ、蕩けさせられ、されるままその身を預けて、肩で息をしている耳朶に、男は尚も羞恥を煽るように、高耶自身の手を、撓るペニスに持って行かせ、
「可愛いですよ……ほら、自分で触ってごらんなさい?あなたのぼうやから、おいしそうな蜜がこんなに溢れ出してる……」
「……いう、なっ……」
高耶が羞恥で身を捩っても、直江が指摘した通り、トロトロととめどなく溢れる透明な蜜は、屹立したペニスを伝い、根元を飾るリングを濡らして、ヒクつく蕾にまで達していた。

喘ぐ高耶を前に、自らも限界を感じたのか、直江は片手で高耶の腰を抱いたまま、片手で自らのスラックスの前をくつろげ、すでに痛いほど張りつめている凶器を取り出した。
挿入しやすいよう根元を抑え、より硬度の増したその先端に、蜜で濡れる蕾をあてがう。
そのまま、グッと押し入ろうとする直江に、痛みを感じた高耶が許しを乞うが、無論、許されるはずもない。

「やっ……なおっ……まだ、無理……ク……ッ、」
自身の先走りで入り口は濡れそぼっていても、まったく馴らしもせずに身を進めようとする男に、高耶は歯をくいしばった。

「高耶さん……力を抜いて……」
感じやすい耳朶への、残酷なほど甘い囁きに、性感を刺激され、ゾクッと身を震わせた高耶の体から一瞬、力が抜けるのを、男は見逃さなかった。
すかさず、強い力で押しつけられた時、ずりっという淫らな音とともに、固く閉じた蕾に、男の先端がくびれまで侵入した。

「アアー……ッ!」
悲鳴をあげて、仰け反る体。苦痛から逃れようとする本能からか、浮かせかかる細腰を尚もきつく抱き込んで己の凶器へと引き寄せながら、男は淫らに囁く。
「駄目ですよ……逃げられはしない。ほら……もう、さきっぽがあなたの中に入ってる。今から、もっと奥まで入って行きますよ……」
「やっ……いたい……なおっ……」
「大丈夫。すぐに痛くなくなるから……」
そう囁いて、男は尚も細い腰に、時間をかけてゆっくりと、だが容赦なく熱い昂ぶりを静めていく。
「アアッ……ア……なおっ……、はい、る……やっ……アアアーッ!」

ズブズブと、真下から太いもので根元まで貫かれて、高耶は悲鳴をあげて、背を仰け反らせた。
「高耶さん……、」
愛しい体に、ようやくその身を沈めて、直江の口からも低い吐息のような声が洩れる。

去年のこの日、はじめてこの部屋で結ばれてから一年……もう何度、欲望のまま、この体に滾る肉塊を突き立て、貪ったかしれないのに。
どんなに抱いても、どれほど犯しても、欲しいと思う気持ちがつきない。あなたしかいない。あなた以外考えられない。あなただけが、この乾きを癒してくれる……。

無意識に抱きしめる腕に力を込めてしまったのか、高耶が苦しげな小さなうめきを漏らしたので、直江は慈しむように、苦痛を堪える首筋に口づけた。

「高耶さん……」
優しく、名前を呼んでやると、細い体がピクンと震えるのが、結合した箇所からもはっきりと伝わってくる。
直江は、すぐには出し入れせずに、奥まで繋がったままの腰をあやすように揺すってやりながら、挿入時の苦痛のせいか、少し萎えてしまった楔に指を絡め、ゆるゆると刺激してやった。

前後を責められ、弱々しく身を捩る高耶の口から、堪えきれない喘ぎが零れる。
「クッ……なお……」
「高耶さん……愛していますよ……ずっと、俺の側にいて下さいね……」

揺りかごのような優しい刺激。甘い囁き。
やがて、痛みよりも快楽が勝りはじめたのか、男を受け入れた腰が、おずおずと動き始めるのを見てとると、直江は応えるように、両膝裏に回した手で、大きく脚を開かせて細い体を掬い上げ、子供に用を足させるような姿勢でゆっくりと出し入れをしてやった。

「アアッ……やっ……」
淫らな姿勢での出し入れに、羞恥で壊れそうになりながらも、与えられる快楽から逃れられない。抜けるギリギリまで持ち上げられては、奥まで突き入れられて……熱く太い凶器が出入りする度、高耶は声にならない声を上げる。
激しく顎を仰のかせ、寄りかかってくる横顔が、たまらなく淫らで……男は一度、己を引き抜くと、今度は互いに向き合う形で高耶を自分の膝に跨らせた。

涙に濡れる漆黒の瞳も、大きくはだけたワンピースの下、紅く尖った胸の飾りも、プラチナダイヤのリングを嵌め込まれて、透明な蜜に濡れそぼったペニスも……高耶の何もかもが、この世の誰よりも儚く、美しいと思う。
「高耶さん……自分で入れて、好きなように動いて御覧なさい?」
淫らな囁きに、羞恥に唇を噛み締めながらも、高耶は震える手で、男の屹立の根元を抑え、その上に自分の秘所をあてがって、自ら、腰を落としていった。

「ンン……クッ……あ……」
薄く目を開き、唇を噛み締め……ようやく、自分のものより遥かに大きく太い凶器を奥まで飲み込んで、はあはあと肩で息をしながら、高耶は濡れる瞳で男を見た。

形のいい唇が、男の名を呼ぶ。
「なお、え……」
「高耶さん……ッ」
細い腕がおずおずと伸ばされ、すがるように男の首に回される。
深深と結合したまま、どちらからともなく重ねられる唇。ついばむような口付けは、すぐに熱く激しいものへと変わっていく。

「ンン……ッ……ク……ッ……」
自分の肉塊を生きた玩具にして、おずおずと命じられるまま腰を振る高耶が、いとおしくてたまらない。
欲望を抑えきれず、真下からグッと突き上げてやると、たちまちひいっと悲鳴をあげて仰のく首筋。
「アアッ……なおっ……」
「高耶さん……ッ!」

切ないような激情に、先に耐えられなくなったのは、男の方だった。
例えその体を力づくで自由にしようと、どれだけ欲望のまま、その体を貪ろうと。
本当に囚われてしまったのは、直江なのだから。
このひとを愛している。もっと繋がりたい。もっと貪りたい。結合したまま二人、しろい体液の海で、どろどろに溶けてしまうまで。



男は深く結合したまま、細い体を軽々と抱き上げてソファから立ちあがるや否や、すぐに足元に敷かれた毛足の長い絨毯の上に押し倒す。
挿入の角度が変わったせいか、高耶がウッと声にならないうめきを漏らすが、直江は構わずに欲望のまま、細い足首を掴んで胸につくほど折り曲げさせ、叩きつけるように犯しはじめた。

「アアッ……ヒッ!……なおっ……!」
飲み込みきれずに口端を伝う銀の雫、激しすぎる抽送によって、喉奥から押し出される喘ぎは、すでに意味をなさない。
両脚を高々と抱え上げられ、なす術なく揺さぶられ、深深と貫かれて高耶は一瞬、気が遠くなる。

激しく体内を出入りする凶器に、体内からきつく射精神経を刺激された内腿が、堪えきれずにビクビクと震える。
すべての感覚が直江を受け入れている襞と、今にも吐き出したくて限界まで撓り返った楔に集中している。
「アアッ……なおっ……も……ッ」
出る、と叫びかけた時、高耶の限界をその身で感じた男が一際深く、熱い襞を抉った。

「!!」
その瞬間、細い体がビクンと痙攣するように震えた。
アーッと、か細い声をあげて、高耶が果てるのと同時に、きゅうっと締めつけてくる狭い襞の最奥に、直江の放った体液がドクドクと注ぎ込まれてゆく。
放出と同時に、自分の体内に注ぎ込まれる熱いものを確かに感じて、高耶の目尻からスーッと涙が伝う。
思いの丈をすべて吐き出しても、直江は高耶の中から出ていこうとはしなかった。

「高耶さん……愛していますよ……」
高耶は、涙に濡れた瞳で、ひたむきに男を見上げていたが……やがて、云った。
「直江。……オレを、死ぬまで……離すなよ……」
男は、力強く頷いて、細い首筋に顔を埋め、その体を壊れるほど抱きしめた。



***


その頃、空からは、高耶が放った蜜のようにしろい淡雪が、音もなく舞い落ちて、この後の第2ラウンド以降、尚も続くであろう、二人だけのイブの夜を盛り上げるのに一役買っていた。
実はこの雪はNSK松本支部が、高耶の結婚一周年のお祝いに、特別に降らせたプレゼントであった。

窓の外では、プレゼントを届けるという名目で、サンタに扮して密かに様子を見に来ていた、高耶を実の弟のように可愛がっていたかつての上司・北条氏照と、松本支部ペットの黒豹コタが、直江の躾によってすっかり開花させられた高耶の艶姿を目の当たりにして、地団駄を踏んでいたのは、云うまでもない(殴打)
(って、この強引な終わり方ってどうよ……;)


お…おしまい!(>_<)




いつも読んで下さる奇特な皆様め、めりーくりすます……ですの……(>_<)
重度の書いても書いても気に入らない病発症中で、どうにも駄目駄目な417です;でも、せめてクリスマスぐらいは……死んでも甘いのを……と思いまして…(泣;

世間一般の基準では、ギャグなのかなんなのか、コレのいったいどこが甘甘、って感じですが;当サイト比では、コレでも本当に信じられないぐらい甘甘です(笑;ただ、やってるだけで、オチもなんもありゃしませんが、こんなんでも、少しでも楽しんで頂けたら……幸いです……(/_;)

読んで下さって、ありがとうございましたの(>_<)
皆様、どうぞよいクリスマスをお過ごしくださいv>逃げ!


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