untitledby 417
昔昔、あるところに、高耶さんという、一人の少年が住んでいました。
高耶さんの家族といえば、幼い頃から一緒にいる、直江と云う名の鳶色の瞳の黒い大きな犬だけです。高耶さんは、それはおいしそうな少年だったので、噂を聞き付けた都の好色なお金持ちが、是非とも自分のラ・マン(爆)にと、あの手この手でかっ攫おうとするのですが、その度に直江が噛み付いては撃退し、高耶さん(とその貞操)は無事に守られていました。
この日、畑仕事を終えた高耶さんは、庭の枯れ木を見上げて、溜め息をつきました。
数年前から、花をつけることを忘れてしまった桜の老木です。
まだ、おとうやおっかあが生きていた頃、毎年、春が来ると立派な花を咲かせて楽しませてくれたのに……。
高耶さんは、側に寄り添う直江の毛並みのよい頭を撫でながら、話しかけました。「……なあ、直江。あの木がもう一度、花を咲かせられたらいいのにな」
すると直江は、何を思ったのか、いきなり高耶さんの背後に両手(前足)をかけて背後から覆い被さってきたではありませんか。そういうことにとっても疎い高耶さんは、最初、直江がじゃれているのだとばかり思い込んでしまいました。
耳元の感じやすい場所ばかり、ピンポイントで舌を這わせてくる直江に、
「ばか、くすぐってーだろ」
とかなんとか、一緒になってじゃれあっていたのですが……時、既に遅しv
気がつけば高耶さんは、着物の裾を噛み破かれた上、白昼堂々、お庭で愛犬に犯されてしまっていました(爆)「アアッ…!なおっ…やめ…ッ」
体重をかけて背後から覆い被さられては、高耶さんはどうすることもできません。
可愛いらしいお尻の間を、直江のモノが出たり入ったりします。
わんわんスタイルで散々泣かされた高耶さんが、枯れ木の根元にしろいものを吐き出した時、あろうことか枯れ木は命を吹き返したように満開の花をつけました。
驚いたのは高耶さんです。愛犬に犯されたのもショックですが、いきなり枯れ果てていた老木が満開の花をつけたのですから。
あられもない姿で茫然と満開の桜の根元に横たわる高耶さんの、濡れた内腿やヒクつく蕾に、直江はバター犬よろしく、ぺろぺろと舌を這わせて後始末をするのでした。
その翌日、痛む腰をおして畑に出た高耶さんの着物の裾を銜えて、直江がしきりと引っぱります。
「なんだよ…誰かのせいで腰がいてーんだよ。って、何処行くんだよ、直江…まったく、しょうがねーな」
強引な直江に、渋々、裏山に連れ込まれた高耶さんは、あろうことか、そこで再び、直江に乗っかられてしまいました。「バカッ、やめろって…なおっ…アアッ」
形のいいお尻を割って、強引に押し入ってくる直江のアレ。何しろ大型犬ですから、犬とはいえ、その大きさはかなりなものです。高耶さんは、それでも唯一の家族の直江をそれは可愛がっていたので(笑)、健気にも歯を食いしばって必死に痛みに耐えようとしましたが、直江は容赦しません。
気がつけば、無意識のうちに、シーツ変わり(笑)にきつく握りしめていた土の隙間から、黄金の大判小判がまばゆいばかりの姿を覗かせているではありませんか。
「嘘…だろ…」
驚きに目を見張る高耶さんは、次の瞬間、激しく突き上げられて、悲鳴をあげてしろいのを吐き出しました。
力の抜けてしまった高耶さんのしどけなく開いた蕾を、直江はこの日も当然の権利とばかりに舐め上げて綺麗にするのでした。
高耶さんの愛犬が裏山で大判小判を掘り当てた話は、たちまち村中に伝わってしまいました。
すると早速、乱暴者の信長が直江を貸してほしいと云ってきました。
何しろ相手は村の実力者なので、高耶さんは嫌とは云えず、こちらも嫌がるそぶりの直江に「粗相するんじゃねえぞ」と言い聞かせて、直江を貸し出しました。信長は、いかにも嫌そうな直江の首輪を引っ張って強引に裏山に連れて行きと、早速、小判のありかを教えろと云ってきました。
「云わぬなら、殺してしまえ直江犬(爆)」と、恐ろし気な一句を詠んで、信長は直江を脅します。やがて、渋々、直江が前足で示した場所を信長が掘ると、そこからは恐ろし気な蛇や蟲がわらわらとはい出してきました。
「おのれ」
怒った信長は、直江を舶来の銃であっさりと撃ち殺してしまいました(爆;
直江が帰ってこないと、信長の元を訪ねた高耶さんは、直江の死を知ってそれは嘆きました。
裏山に捨てられたままだった亡骸を泣きながら荼毘に伏し、その灰を満開の桜の木の根元に埋めると……なんと云うことでしょう。たちまち、吹雪となって散りはじめた桜の花びらが人の形となって、やがて一人の男になったではありませんか。
見たことのない男でしたが、高耶さんは、その鳶色の瞳に見覚えがありました。「……高耶さん……」
優しい声が高耶さんを呼びます。
声を聞いたのははじめてだけれど、高耶さんには男が誰かすぐにわかりました。それに、男の股間に輝く立派なモノ……アレは絶対に間違いありません(おい;)
高耶さんは、震える声で、そっとその名を呼びました。
「……なおえ……なのか……?」
男は頷いて、
「……あなたの為にも、ずっと、人間になりたいと思っていました。人の形になるには、一度、死ぬしかなかったのです。でも、あなたが俺を望んでくれなかったら、こうしてひとにはなれなかった……高耶さん……」
「……直江……!」高耶さんは両手を広げて直江の胸に飛び込みました。
もう、つやつやの毛並みではないけれど(笑)立派な大人の体躯が、高耶さんをしっかりと抱きとめてくれました。
でも、高耶さんの顔が一瞬で曇ります。
なぜなら、直江の左胸には信長に撃たれた時の真新しい銃痕がくっきりと残っていたからです。「なおっ……」
不安げに名前を呼ぶ高耶さんに、直江は心配ないと云うように微笑して、
「大丈夫ですよ。一度死んだ時の名残りだと思って下さい。愛しています…高耶さん。それより…あなたを思って、もう、こんなになってしまっている……いいでしょう?」
そう云って、直江は抱き寄せた高耶さんに熱く昂った自分のモノを押し付けました。たちまち真っ赤になった高耶さんに、直江はたたみかけるように、
「今夜は寝かせませんよ?覚悟して下さいね……人間になれたら、試してみたかった体位がたくさんあるんです。何しろ今までは犬でしたから、どんなにシテあげたくてもバックしかできませんでしたからね……まずはあなたの顔を見ながらしてみたい。あなたは俺のを銜えて、どんな顔でイクんでしょうね?あなたのぼうやも愛してあげる。今までは(犬歯が邪魔で/笑)舐めるだけで、こうしてお口で可愛がってあげることは出来ませんでしたからね……」
「ばっ…バカッ…やめ……アアーッ!」こうして直江は念願叶って、初めてのおふぇらから正常位でブチ込んで高耶さんのイク顔を堪能した後、犬の頃はやりたくてもできなかったアクロバティックな体位を夜が明けるまで存分にこなしたのでした。
勿論、行為の後始末は犬だった頃の名残りで、口と舌で丹念にしてあげたのは云うまでもありません。
見た目は人間になれても性欲は獣のままの直江に昼夜問わずひいひい云わされつつ、高耶さんは直江と二人でいつまでも仲良く暮らしたそうな。おしまいv
このお話は、あるお方に捧げさせて頂いたものです。いえ、こんな話、捧げられても困ると思うのですが…(笑;
……実は(ってほどのことでもないけど;)、原作ショック後、初めて書いた話がコレでしたの(ーー;
ありがちですが、ココ掘れアンアンvが書きたかったのでした…(^-^;)