HIDOI-02



by SHIINA



いちばん近い和室へと高耶を連れ込み、畳の上に押し倒した。

胸元から手を入れ、前をはだけさせて、すでに固く尖った紅い突起を口に含む。もう片手を乱れた裾から差し込み、弾けそうな程昂ったモノに指を絡め、二、三度扱いてやると、それだけで高耶の先端から透明な液体が零れ、堪え切れない嬌声が洩れた。

「そんなに、ココを触ってほしかったの?」
揶揄るような男の言葉にも、今の高耶はガクガクと頷くだけだった。滅茶苦茶にされたい。その感情だけが、高耶を支配していた。
「高耶さん、触ってほしいのはココだけ?」
高耶は涙の滲んだ目で頷く。

「嘘をついては駄目ですよ。ココだけじゃなくて、コノ中もでしょう?あなたは男のくせに、中の方が感じるんですから。淫乱なひとだ」
そう云いながら、指先で蕾をなぞるように触れてやる。ソコに男を受け入れる時の、目も眩むほどの快楽が蘇り、そして、今から男を受け入れるのだという官能の予感に、高耶は気が変になりそうだった。
「やぁ…っ、も……ゃく、おねが……直江ぇ……ッ、!」

身も世もなく泣いて自分を求める高耶に、
「こんなに欲しがっている子に、直ぐにあげてしまっては、お仕置きになりませんが……仕方ありませんね。今日のあなたは素直でいい子だから、お仕置きは後にして、先に御褒美をあげましょうね」
男は苦笑して、高耶の脚を大きく開いて抱え上げると、馴らしもせずに押し入った。

「───ッ!」
いくら自分から欲しがったとはいえ、何の愛撫もなく突き入れられて、思わず高耶が悲鳴をあげた。
「……痛、いッ……なお、」
苦痛のあまり仰け反らせた首筋には、昨夜の情交の痕がくっきりと残っている。
直江はその痕を辿るように唇を這わせ、食らいつくすような激しさで、高耶を貪った。

襟元をはだけさせられ、露にされた肩から胸をきつく吸われ、容赦のない抽送を繰り返されるうちに、催淫酒の効果で、高耶の中を駆け巡る狂うほどの飢えは、すぐに苦痛から快楽へとすり変えられた。

それに気づいた直江がわざと動きを止めると、途端に、高耶の目から新たな涙が零れ出した。
「いやッ……、もっ、と……直江ぇ……ッ、」
男が揶揄るように笑う。
「欲しければ、自分で動いてごらんなさい?」

こういう時は、云うことを聞くまで、直江からは決してしてもらえないのを、高耶は嫌というほど教え込まれている。自分のあまりの浅ましさに啜り泣きながら、それでももっとほしいという衝動が勝り、高耶は自ら男の首に手を回し、男の腰に脚を絡めて、おずおずと腰を使い出した。

自分が動く度に、男を銜え込んだソコから、どうにかなってしまいそうなほどの、たまらない疼きが走る。直江はまったく動こうとしない。まるでSEXではなく、直江のモノを玩具に自慰をしているようだった。

「アッ、……ん、あ……、」
殆どはだけてしまった深紅の着物姿で、激しく喘ぎながら、少しでも快楽を貪ろうとする高耶は、あまりに淫らだった。

その様子を食い入るように見ていた直江は、ようやく満足したのか、笑を浮かべて、深く結合したまま体を倒した。その動きで打ち込まれた楔の角度が変わり、高耶が掠れた悲鳴をあげる。
男はまるでがんぜない子供を、諭すように云った。

「……高耶さん。よく、わかったでしょう?自分で自分の本性が。……あなたは、どうしようもない淫乱なんですよ……俺なしでは、一日も生きられないということを、忘れないで……」
「ヒッ、……ク、」
あまりの言葉に、新たに溢れる涙を唇で拭い、乱れた髪を指先で梳いてやりながら、男はひどく優しく云った。
「さあ……我慢しなくていいんですよ。もっと乱れて……俺が、乱れさせてあげる……」
徐に両脚を抱え直され、肩にかけられた直後、激しい抽送が再開された。

「アアーッ!……ア!」
最奥まで突き上げながら、高耶のモノに手を伸ばし、四本の指でくびれの部分までを握り、親指の腹で敏感な先端だけを円を描くように弄ってやる。あまりの刺激に、高耶があられもない声をあげた。
「アアッ!も、直江ぇッ……!」
「いいですよ……、その調子でもっと乱れてごらん」

高耶を容赦なく責めつつ、心の奥で直江は葛藤していた。

手に入れて二ヶ月。最初は暇つぶし程度の、数ある玩具のひとつにすぎなかった高耶に、気がつけば夢中になっていた。自分が何かに執着したのは、彼が初めてだった。

何も知らなかった体に、残酷なほどの快楽を仕込みながら、溺れていたのは、実は自分の方だったとは。

高耶を……愛している、と思った。できれば、高耶にも自分を……愛してほしいと思う。だが、これだけ酷い仕打ちを重ねて、今さら「愛している」などと、誰が云えよう……

そんな直江の思考は、高耶の嬌声で遮られた。見れば、高耶は口端から銀の糸を滴らせ、自分のシャツの背中に爪を立て、両手と脚を絡めて、失神寸前で喘いでいる。

「アアッ、直江ッ……、いいっ……なおっ……!」

直江の口元に笑が零れた。心がほしいなどと、贅沢は云うまい。紛れもなくこの肉体は、自分だけのものなのだから。

微かな胸の痛みを思考の端に追いやって、毎晩のように抱いて、何処をどうすれば泣き出すかすべて知りつくした愛しい体を、直江は容赦なく攻め続けた。

「アアーッ!あ!……も、なお、……!」
一気に昇りつめた高耶が、もう出る、と口走った瞬間、直江の指が高耶の根元を抑えつけた。放出寸前で塞き止められ、高耶が泣き声をあげる。
「嫌ッ、なおっ、出させて……ッ」
「駄目ですよ。まだ、駄目です。もっと乱れて……」

高耶の根元を抑えたまま、なおも深く楔を穿つ。高耶のモノは押さえ付けられている為に色が変わり、先端からはしろいものが滲んでいる。

イきたくてもイけない苦しさに、なんとか男の手を外させようとするが、叱咤するようにきつく抑えつけられ、高耶は悲鳴をあげた。
「も、許し……、おねが……、なおえぇっ、」

自分を根元まで銜え込み、自分がつけた陵辱の痕を全身に散らして、なんでもするからイかせてほしいと哀願する高耶を、さすがにこれ以上は限界と見て取った直江は、ようやく指の戒めを解いてやった。
「───ッ!」
その途端、声にならない声をあげた高耶の先端から、しろいものが飛び散って、直江のシャツの胸と深紅の着物を濡らした。同時に高耶の内壁が、直江のモノを激しく締め付け、直江も高耶の中に思うまま欲望をぶちまけた。

ようやくイクことを許された高耶は、直江が出て行った時、なかば失神状態だった。だが、直江はそうはさせないと云うように、たった今放ったばかりの高耶のモノに再び手を伸ばすと、強引に扱きだした。
「アアッ……、も、や……ッ、」
まだ催淫酒の効果は続いているらしく、たった今放ったばかりの高耶のソレは、数回扱いてやっただけですぐに形を変え、腹につくほどになった。自分の体のあまりの淫らさに、高耶は新たな涙を溢れさせた。

高耶のモノが再び完全に勃ちあがり、どうしようもないところまで追いつめてから、あっさりと手を放した直江は、にっこりと笑った。
「高耶さん。御褒美の後は、何をするんでしたか?」

その言葉を聞いた高耶の目が、一瞬怯えたように見開かれた。そんな表情も、男の嗜虐心を煽る結果にしかならない。
「そんな目をしても駄目ですよ。鬼ごっこに負けたら、お仕置きだって、云ったでしょう?淫乱なあなたは、本当は何をされるのか、嬉しくてたまらないのも、わかっていますよ。さあ、高耶さん……これから、たっぷり可愛がってあげる……」

悪戯そうに笑った男の手には、再びビデオカメラが握られていた。




・・・新世紀初のUPがコレ・・・すいません(ーー;
しかもカウントゲットプレゼント小説なのに〜ι
京野様から「和服の高耶さん」と云うリクエストを頂きまして、どんなお話にしようか悩んだ結果、書けたのがコレでしたιι
こんな話、プレゼントされてもねえ・・京野様、ご愁傷様ですιι>平謝り(><;

一応、このお話はタイトル通り、「HIDOI」の奴隷高耶さんのとある1日です(爆)HIDOI1は、身売りして半年目のある1日でしたから、このお話はそれより前のある1日、とゆーことになります(ーー;奴隷高耶さんは奴隷なので、来る日も来る日も直江に好きほーだいされる日々を送っているようです(死刑)


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