Decadent Eve「団地妻」リローデッド
前回までのあらすじ(嘘v
直江は某大手企業に勤めるサラリーマン。この春、念願叶って口は悪いがキュートでカッコ可愛い11歳年下の高耶とめでたくゴールイン(笑)し、最愛の幼な妻と二人、公団の一室でめくるめく新婚生活をはじめたばかりである。
ある日、出社した直江は上司に呼び出され、京都への出張を云い渡されてしまった。愛し合う二人を無情にも引き裂く、一週間の別れ。
二人の新婚生活に、最初の試練が訪れた。
作 milky417CAST
夫・直江信綱(攻)
妻・直江高耶(受)
夕方6時前。帰宅を知らせるインターフォンが鳴る。
いつものように玄関で出迎えた高耶は、おかえりを云う前に、直江によって折れるほどきつく抱きしめられていた。
「高耶さんっ……!」
「わっ、バカ、くるし……!」
毎日、朝、晩、繰り返されるお約束の光景ではあるが、今は何やら男の雰囲気が違っているのに高耶は気づいた。
いつもなら、とっくに行為になだれ込んでいるところなのに(笑;自分を抱きしめる直江の体が震えている。「高耶さん……高耶さん……!」
「お、おい……どうしたんだよ?」
尋常でない男の様子に、高耶は急に不安になった。つい先日、直江の会社で健康診断があり、まだ結果が出ていなかったからだ。
病気知らずで、例え乗っている飛行機が落ちたとしても、自分の元に泳いで戻ってくるような男だと分かってはいるが、やはり夫の体は心配である。
「何かあったのか……?」
不安になった高耶を尚もきつく抱きしめながら、男は絞るような声で云った。
「急な出張を云いつけられたんです……」高耶の体が脱力した。
思わず「出張かよ!」とツッコミを入れたくなる。
「……ったく……心配させんなよ。何かあったのかと思ったじゃねえか」
安堵とともに、一抹の淋しさを感じながら、そんな素振りも見せずに高耶は云った。
「で、いつから?何処行くんだ?」
直江は殆どこの世の終わりとでも云うような声で答える。
「……京都です。明日の朝7時すぎの新幹線で一週間……」
「明日ぁ?!」
一週間と云う期間に内心、動揺しながらも、明日の早朝出発と云うのに高耶は驚いて、しがみついている男をさっさと振りほどきにかかった。
「こんなことやってる場合じゃねーだろ。支度しねえと……」
「高耶さん!」
直江は思わず声を荒げる。
「一週間も離れ離れになるんですよ?それなのに、あなたは……淋しくないんですか」
本当は淋しくても、それを素直に態度に出せないのが高耶である。
だが、わかっていても、直江としては、やはり「淋しい」と云ってほしいし、「行くな」と甘えてほしかった。
……それなのに。「んなこと云ったって……仕事なんだからしょーがねーだろ。一週間ぐらいでガタガタすんな」
「あなたというひとは……」
直江は高耶を軽々と横抱きに抱え上げると、当然のように寝室に向かった。
「おい、なおっ……ン!」
云いかけた唇が、唇で塞がれる。
愛しい体を半ば強引にベッドに横たえ、覆い被さりながら直江は囁いた。
「あなたのこのお口は素直になれないようだから、体と、素直な方のお口に聞いてみますよ」
淫らな囁きに、高耶は真赤になって喚いた。
「この…スケベヤロー!」
と云いつつ、ベッドに運ばれてしまえば、やはり高耶さんの体(と下のお口)は、今日もとっても素直なのだった(殴打v
男の旅行用のトランクを前に、つい先ほどまであんなに泣かされていたのが嘘のように(笑)高耶は荷物のチェックに余念がない。
夫の出張の準備は妻の勤め。もし、万が一、忘れ物があれば、現地で直江が恥をかいてしまう。
「替えのスーツ、ワイシャツ。……ネクタイ、下着、靴下、ハンカチ。ホテルでクリーニングとか洗濯はできるんだよな?とりあえず着替え、三日分ありゃ充分だろ」いい感じに荷物が収まって満足気な高耶とは裏腹に、直江は今にも死にそうな顔をしている。
思いつめるあまり、
「着替えの変わりに、あなたをトランクに詰めて持っていきたいぐらいですよ」
と、とんでもないことを真顔で云い出す直江に、高耶は心底うんざりとした顔で呟いた。
「……お前がそーいうこと云うと、ほんっとシャレになんねえよ」
「あなたが、心配なんです」
直江は腕を伸ばして、愛しい体を抱き寄せる。
「こらっ、やめろって!まだ支度終わってね……」
再び、行為になだれ込みそうな予感に、高耶が慌てて逃れようとするが、そこは男の方が一枚上手である。
片手で逃れられないようにしっかりと細い腰を抱き込み、もう片手でさっきまで自分を受け入れさせていた箇所を衣服の上から指で辿る。
「やっ……」
敏感な箇所に触れられて、ビクンと身を竦めた高耶を尚もきつく抱きしめ、その背に顔を埋めながら、直江はサラリーマンであるわが身を、上司を、神をも呪った。こんなにも愛しているのに。
会社って何?(え?;)
このひとと、一週間も離れなければならないなんて……!
白昼、宅配を装う押し込み強盗の手でインターフォンが鳴る。
疑うことを知らずに、無防備に開け放たれるドア。
応対に出たこのひとのあまりの美しさに、犯人は一瞬息を飲み、次の瞬間には本能でその場に押し倒すに違いない。
驚いたこのひとの「やめろ!」と云う悲鳴も虚しく、非力で感じやすいこのひとは、ガムテープで口を塞がれ、両腕の自由を奪われてしまう。
為す術なく剥ぎ取られる衣服。
しどけなく晒された肢体に、思わず息を飲む犯人。
「なんていい体だ……」
嫌がるこのひとの脚が左右に割られ、内腿にくっきりと残る一際紅い痕が目につく。
いやらしく舌なめずりをする犯人。
「奥さん、この痕は旦那がつけたの?俺が旦那よりいい気持ちにしてあげますよ……」
「高耶さん(><)!!」
いつものように自らの勝手な妄想に自ら怯えて(笑;直江は絶えられずに名前を叫ぶと、腕の中の高耶を折れるほど抱きしめた。
「こら、やめろって……もう、いい加減にし……」
「あなたと一週間も離れるなんて……耐えられない……気が狂いそうだ」
雨のように降ってくる口付け。
「ンン……ッ!」
息もできないほど、深く合わされる唇。
こんなにも愛されていることを実感して、胸に感じる甘い痛み。高耶とて本当は淋しいのだ。口には出さずとも、直江よりもその気持ちは強いに違いない。
かきいだく腕から逃れる術もなく、巧みな手管で下着ごと膝まで引き摺り下ろされるジーンズ。
「やめっ……ア!」
背後から抱き込み、前に回した腕で、萎えたままのペニスを袋ごと包み込むように揉みしだきながら、滑らかな双丘の狭間の、先ほどの行為の残滓の滲むピンク色の蕾に、直江はむしゃぶりつく。
「ひいっ」
前を扱かれながらの、蕾へのディープな口づけ。
狭い穴をこじ開けるように、尖らせた舌先が差し込まれる。体内で生き物のように蠢く舌に、敏感な粘膜を刺激されて、高耶は甘い悲鳴を上げて身悶えた。
「やっ……そこ、あ……っ、」
前も後ろも、巧みな指と舌で容赦なく愛されて、高耶のペニスは男の掌の中で急激に勃ちあがる。全身の血液がそこに集まってしまったかのように、熱く固く撓る幹。
考える間も与えられず、半ば強引に獣の姿勢を取らされ、大きく開かされた蕾に押し当てられる灼熱。
「高耶さん……我慢できない」
「待っ……なおっ……アアーッ!」
次の瞬間、自分のものとは比べ物にならないソレが、ズブズブと押し入ってきて、高耶は大きく背を撓らせた。
さっき、交わったばかりとはいえ、早急すぎる行為に体がついていかない。
うまく呼吸ができず、貫かれる痛みに強張る体。
「高耶さん……!」
根元まで繋がっても、直江は尚も高耶と一つになろうとするかのように、自分を受け入れて震えている双丘を掴んで左右に大きく割り開き、きつく引き寄せる。
「ヒッ……!」
より結合が深くなって、猛る凶器に限界まで貫かれ、たちまち上がる悲鳴。
苦痛と快楽の狭間で啜り泣く高耶が切なく、愛おしい。ふと視線を落せば、床に爪を立てて最初の苦痛を耐えている高耶がいとおしくて。直江は体を倒して覆い被さると、その手を自らの手で包み込むようにした。
「高耶さん……そんな風に爪を立てたら、指先を怪我してしまいますよ……」
いったい誰のせいだと云いたくなるそれより前に、耳元に小声で「……すみません」と囁かれて、高耶は観念したように呟いた。
「ばっかやろ……」
ぶっきらぼうに小声でつぶやくその声が、怒っていないのが嬉しくて。
「高耶さん……」
許されたことへの喜びに、直江は再びその背に口づけると、細い両手をしっかりと握りしめながら、抽送を開始した。
「高耶さん……高耶さん……」
繰り返し、撓る背に口づけ、その名を暗示のように繰り返し囁きながら、直江はゆっくりと腰を使う。
「ンン……あっ……、」
深く繋がったまま、打ち込まれた楔で敏感な襞を刺激されて、甘い悲鳴があがる。本人よりも高耶の体を知り尽くした男の攻めは、優しくて甘くて、それでいて容赦がない。くちゅくちゅと云ういやらしい音を立てて、出入りする男の凶器。
痛みに快楽が勝り、男の動きに合わせて、本能のまま動いてしまう腰。
飲み下す余裕もなくて、口端から伝う銀の糸。こうなってしまってはもう駄目だった。
「ア……なおっ……も……」
切ない哀願に、どうしてほしいか察した直江は、高耶の片手を彼自身の股間へ持っていき、先走りに濡れてすでに弾けんばかりになっている昂ぶりを握らせてやると、その上に自分の手を重ねて囁いた。
「あなたのぼうやを二人で、よくしてあげましょうね……」
そうして、深く腰を犯す動きに合わせて、高耶の手ごと、そっと上下してやる。
「アアッ……なおっ……!」
前後を同時に刺激されて、たまらなく感じるのだろう、直江が手を外しても、高耶は己を高める手を止めない。
「高耶さん……気持ちいいの?」
淫らな問いかけにも、高耶は薄い胸を喘がせながら、コクコクと頷く。
「高耶さん……!」
プライドを捨て、自分の分身を玩具に快楽を貪るこのひとの、こんな姿を見られるのは、俺だけ……!
「高耶さん、もっとヨクしてあげるから……」
耳朶に囁かれ、舌先で耳の中を舐め上げられ、感じた高耶が「ひ……」と小さな声を上げて身を震わせる。そのせいで、男を奥まで銜えた襞がきゅっとしまり、直江の分身が熱い襞の中でドクンと脈打った。細い腰をしっかりと掴みなおし、己へと引き寄せ、限界まで開かせたピンク色の蕾に自分のモノが出入りする様子を熱い目で見つめながら、直江は抜けるギリギリまで腰を引いては、再びグッと突き入れる。
その度に、甘い悲鳴をあげて仰け反る体。
「アアッ……なおっ……」
「高耶さん……高耶さん……」
繰り返される、激しい抜き差し。
何度抱いて、欲望のまま犯しても、処女のようにきつく締めつけてくる熱い襞。すでに高耶は腰だけを男に差し出す形で床に突っ伏し、ガクガクとされるまま揺さぶられている。深深と突き入れられた凶器で、弱い箇所を的確に抉るように刺激され続けて、高耶の目の前が白くなり、ついにあの眩暈のするような瞬間が訪れる。
「なお、なおえぇっ……も……でる……ッ」
男を奥まで銜えたまま、熱い襞がきゅうっと締まるのと同時に、甘い悲鳴を上げて高耶が果てた。弾けた楔からしろいものが断続的に吹き出して床を濡らす。
「高耶さん……!」
きゅうきゅうと締めつけてくる熱い襞を、直江は高耶への思いの丈をすべてぶちまけるかのように、一際深く抉った。
前と後ろで同時に果て、一瞬、前後不覚に陥りかけていた高耶が、その動きで新たな悲鳴を上げる。
「ああっ……あ……、」
自分の中にドクドクと注ぎ込まれる、愛しい男の体液。その熱さをその体で確かに感じて、高耶の唇から切ない吐息が洩れた。
「高耶さん……」
名残惜しげに、最愛の名を呼んで男が出ていくと、たった今まで繋がっていた証のように、熟れてほころんだ蕾からしろいものがツーッと零れて内腿を伝う。床に突っ伏して肩で息をしている細い体が、力強い腕で抱き起こされる。
潤んだ瞳が男を見上げ、自分から男の首に腕を回してきた。
「高耶さん……駄目です。止まらない……あなたを壊してしまうかもしれない」
「なおえ……」
「今夜は寝かせませんよ。覚悟してくださいね」
軽々と細い体を抱き抱え、再びベッドに運ぶと、直江は力強く宣言した(って、まだヤんのかよ/笑;)
「朝まで、一週間分、たっぷり抱いてあげる。俺のをもっともっと注ぎ込んで、このぼうやから一滴も出なくなるほど搾りとってあげるから……」
その言葉通り、その日は朝まで直江家から、高耶の甘い悲鳴が途切れることはなかった。
翌朝。
文字通り一週間分、その身に思いの丈を吐き出され、しろいものを搾り取られ、数え切れないほどその身を貪られた高耶は、起きるのもやっとと云う状態だった。
だが、それでもいつもの朝のように、いつまでも自分から離れようとしない直江を叱咤して、仕度をさせる。泣く泣くシャワーを浴び、スーツに着替え、高耶が詰めてくれたトランクを抱えて玄関に立っても、まだ直江は未練がましく高耶から離れようとしなかった。
「高耶さん……毎日、電話しますから。いいですか?もし誰か来ても、絶対にドアを開けては駄目ですよ」
「わかったって。ほら、もういかねーと、新幹線乗り遅れたらどーすんだよ」
「あなたが心配なんです……!」
血を吐くような叫びに、折れるほど抱きしめられた腕の中で、高耶は深いため息を漏らした。
お前のがよっぽど心配だよ。オレがいないと、こんなに駄目なくせに。「……ほら、もう、いい加減にしろ。マジで乗り遅れんぞ」
「高耶さん……」
泣きそうな声が高耶を呼ぶ。
本当に時計を見れば、これ以上は乗り遅れると云うギリギリの時間になっている。
それでも、まだ愚図っている直江に、高耶は最後の手段とばかり、男の首に腕を回して、噛みつくように口づけた。
「……!」
いつも、どんなにキスをねだっても、恥ずかしがって自分からは滅多にしてくれない高耶が、突然くれた激しい口づけに、直江は驚いたように目を見開く。
唇を離して、紅くなった高耶が、それでも、強く清冽な瞳で呟いた。
「……向こうで仕事が終わったら、すぐに帰って来い。フラフラ京都で遊んできたりしたら、承知しねえぞ」
そして、高耶は自分の胸を指指すと小声で付け加える。
お前の居場所は、ココなんだからな。一瞬、惚けたように自分の妻を見つめた男は、次の瞬間、最愛の名前を叫んでその身をぎゅっと抱きしめた。
「……高耶さん、高耶さん、高耶さん……!」
「バカッ……くるし……!」
腕の中の高耶のぬくもりを確かめるかのように、直江はその体をきつく抱きしめて囁く。
「高耶さん……行ってきます……」
「……ああ」
「愛していますよ……すぐに戻ってきますから……服を脱いで待っていて下さいね」戻ってきたら、すぐに愛してあげられるように。
浮気したら、お仕置きですよ。額に口づけられて。真赤になった高耶が、「バカヤロー」と叫んだ時には、直江の姿は玄関にはなかった(お約束v)
一週間後。
抱えきれないほどの京都土産を手に、一目散に戻ってきた直江と、なんだかんだ云いながら、淋しくてたまらなかった高耶さんの再会の夜の様子は……皆様の煩悩にお任せシマスv
おしまいv
親愛なる皆様、お久しぶりですv
当サイトの良心(え?;)甘甘もどき担当、milkey417ですv
春だってのに、最近の椎名は黒417に乗っ取られて、アップされるのはわけのわからない話やキチクばかり。これじゃいかんということで、久々に団地妻を書いてみました。ってか、ヤッてるだけなんですけど…;
でも、春だし、たまにはこういうほのぼのもいいですよね?(^^;>ほのぼのの意味は当社比によります(笑;ちなみに、この直江は今回の出張を機に、もう二度と高耶さんと離れたくないと、密かに脱サラを決意した模様です。
とは云え、気合いで当てたとはいえ公団のローンもはじまったばかり。世の中は稀に見る平成大不況。いったい、どうするつもりなんでせうねv(笑)それでは、読んで下さってどうもありがとうございましたv