飼育手記(次号予告)

早朝、近くの工事現場で事故があり、怪我人が多数担ぎ込まれてきて、朝から大忙しだった。高耶さんの調教で忙しいというのに、こんな時に事故とは……しっかりしてほしいものだ。

昼食も撮る暇もなく、ようやく高耶さんの様子を見に地下に下りられたのは、午後二時前。
高耶さんはずっとトイレを我慢していたようだった。
もじもじと腰を振る姿が、とても愛らしかったが、ベッドの下には、ペット用トイレをちゃんと置いてあるのだから、我慢しなくてもいいのに……。

私を見るなり、トイレに行かせろと騒ぐ高耶さんに、
「ペットは飼い主が見ていようと、したい時にするでしょう?あなたもそうしていいんですよ」
と諭すと、高耶さんはふざけるなと喚いて、尚も必死に我慢していたが、ついには私が見ている前で、ペット用トイレにおずおずと跨った。
「見るなあ」と叫ぶ高耶さんがあまりに可愛かったので、思わずビデオを回してしまう。とてもいい絵が撮れた。

私は高耶さんの飼い主であると同時に、主治医でもあるので、排泄物もきちんとチェックした。高耶さんは可哀想なぐらい真赤になっていたが、愛するひとの健康を守るのは、私の勤めだ。
見られながらの排泄が、よほど恥かしかったのか、啜り泣く高耶さんを宥め、後ろ手に縛ったままで浴室に連れていき、ちゃんとトイレを使えたご褒美に体を洗ってあげた。

昨日、脱毛を済ませたばかりの、子供のような高耶さんのそこを、ボディシャンプーの泡をつけた手で優しく包むように洗ってあげると、高耶さんは感じるのか腕の中で身を捩る。
背後から抱き込み、後ろに指を差し入れると、細い体がビクン、と撓った。
早くあの体に入れたいが、まだ、高耶さんの体はあまりに狭すぎる。敏感な器官ゆえ、万一にでも、怪我をさせてはいけない。
せめてもう少し、拡張が済むまでは我慢しなければ。