昼らち
高耶さんバースデーイブ(健全)編


BY 417



ラチ××日目 晴れ(7月19日)

アニバーサリーラチカン男・直江は目前に迫ったXデーの準備に余念がない。
Xデー=7月23日。
ラチしてきた高耶がこの屋敷で迎える、はじめての誕生日である。

愛しい高耶が自分に出会う為に(?)この世に生まれおちた日。それは直江にとって、盆と正月が一緒にきたどころの騒ぎではない。
直江にとって、高耶のバースデーほど重大な意味を持つ日はないだろう。
ケーキ。ワイン。料理。バースデーローズ。プレゼント。何もかもが完璧でなければならない。
そして、何と云っても重要なのは、この日の為に特別にセッティングされたシルクの勝負シーツ(笑)の上での、めくるめく愛の交歓(……ι)
ケーキもプレゼントも、所詮はこの行為の前座にすぎない。すべてはその時の為。←(バカι)

直江がこの日にかける意気込みは尋常ではない。
皆様に伝わるだろうか。
高耶のことを思うだけで、天を突く勢いで勃ちあがる熱い思い。(毎日毎晩散々犯ってるくせにι)

高耶さん──愛おしい。あなたを思うだけで萌え滾るこの思いを、迸るリビドーを、どうしてくれよう。自分が高耶のことになると見境つかなくなるのは、全部、高耶のせいだと直江は思う。
みんな、あなたがいけない。そんなに可愛すぎるから。

すでにケーキの手配は整えた。全国何百にものぼる超有名店の中から選び抜いた店だ。
あまり甘いものが得意ではない高耶の為に、こだわって特注したそれは、高耶の口にきっと合うに違いない。万にひとつも間違いはない。

純白のケーキに、深紅の、高耶の年の数の十八本のキャンドル。
あのひとは照れながら、まるでくちづけをねだるよう時のように艶めいた唇を窄め、ゆらめく炎を拭き消すだろう。
高耶が炎を拭き消した後、そのキャンドルを初めてのSMに使うのもいい(いつも散々縛ったりお仕置きしてたりしてるくせに/爆)。高耶の白い肌に紅い蝋が散る様は、想像しただけで目眩を覚える(もしもし?)

バースデーローズは、死ぬ程迷った。紅にするか白にするか。
高耶の清純さをひきたたせる白い十八本の薔薇の花束。
それを手渡されて、照れたように俯く高耶はどんなにか愛らしいだろうか。

だが、同じように紅も捨てがたい。
破瓜の証のような深紅の薔薇の花束を抱えた高耶の淫らさは、本人も気づかぬうちに自分を狂わせるだろう。
苦悩に苦悩を、回転に回転を重ね、結局、直江は今年は紅を選んだ。焦ることはない。来年、白にすればいいのだから(ほんとにアホι)

そして当日、高耶に着せる予定の衣装は、白。
十八歳。少し大人になったあなたに、スリットの大きく入ったドレスを贈ろう。
無論、高耶だけでなく、自分のスーツもオーダー済だ。アルマーニ本店で特注されたそれは、明日の午後、航空便で届く手筈になっている。
無論、この素晴しい日にしめるネクタイも特注である。最初は自分の襟元を、次は高耶の手首を飾る大事なネクタイ(爆)気合いも入ると云うものだ。
そして、プレゼントはハリー・ウィンストンでつくらせたエンゲージブレスと、御用達の大人用玩具店でつくらせた愛の××輪(爆)。完璧だ。(ほんとかよι)


そして、もうひとつ、とっておきのプレゼントがあった。
それは流行の某首相ではないが、直江にとって大変な痛みを伴うものだ。ようするに、今日から高耶のバースデーまで三日の間禁欲して、うんと濃いの(爆)を高耶に捧げようと云うのである。(当然、同時に高耶の濃いのを頂くつもりである。ギブ&テイク。素晴しい)

しかし、三日もの間、あのひとに触れられない。これ以上の苦痛があるだろうか?だが、それは全て最愛の高耶の為と、直江は断腸の思いで決意した。
そして、これこそが、仰木高耶という素晴しいひとがこの世に生まれた日を祝うファイナルイベントの為に、直江が自らに科した課題であった。
(待っていて下さいね、高耶さん!!23日を!!!)



この日、高耶は、正午をまわった頃、寝室のベッドでようやく目覚めた。
体がまるで泥のように重く、限界を超えて責めつづけられた腰はずきずきと痛んで、とても起きられそうにない。

無理もない。昨夜の行為はラチされて以来、一、二を争う激しさだった。
いや、毎晩激しいのだが、特に昨日の直江は激しかった。まるで何かに取り憑かれたかのように、高耶を貪り続けた。(三日間禁欲生活突入前のヤリ溜め/爆)
もう出すものも一滴もないほど搾り取られ、上の口と下の口には飲み切れないほどの精を注ぎ込まれ、高耶はいったいいつ解放されたのか憶えがない。

このままでは、いつか犯り殺される。
真剣にそう思った。
直江の精力は底無しだ。よく絶倫と云うが、あの男の為にある言葉だと思う。
きっと今日も、わけのわからないメイド服だのなんだのを着せられ、死ぬほど犯られていつのまに眠りにつくのだろう。高耶は深いため息をついた。

が。その日、高耶はこの屋敷に連れて来られて、はじめて丸一日、何もされなかった。
特に直江に変わった様子は見受けられなかったのだが……それどころか、「ゆっくりお休みなさい」と額に口づけ、直江は寝室を出て行ったのだ。
別々に眠るのも、この屋敷に来てはじめてである。高耶は内心、薄気味悪く感じながらも、さすがの直江もできない日もあるのかと苦笑し、ラチされてから、はじめてゆっくりと眠ったのだった。


ラチ××日目 晴れ(7月20日)

この日、高耶の目覚めは快適だった。こんなにゆっくりと休んだのは、この屋敷に連れて来られてから本当に初めてかもしれない。
そして、驚いたことに、この日も直江は何もしてこなかった。
朝に交わり、昼に交わり、夜は一晩中。それが普通だったのに……あの直江が丸二日、何もしてこないなんて絶対におかしい。
いや、犯り殺される寸前だったのだ。何もされないのだから、喜ぶべきではないか。
それなのに……高耶は込み上げる不安をどうすることもできなかった。



ラチ××日目 晴れ(7月21日)

そして、翌日になっても、直江は手を出してこなかった。
高耶の不安はピークに達した。にっこり微笑みながら、お休みのキスをされて、直江が寝室を出て行った時、高耶は一人ベッドに取り残されて、泣きそうになっている自分に気づいて動揺した。

限界を超えて貪られ、上の口にも下の口にも直江のものをたっぷりと注ぎ込まれては、いつのまにか眠りにつく日々。
その狂乱の日々が懐かしくさえ感じられて、高耶は頭を抱えた。
本当に、いつも直江が云うように、自分はひどい淫乱なのではないか。何もされないのが、不安だなんて。

勝手に攫ってきて、縛って閉じ込めて、裸エプロンだのメイド服だの結婚式だの初夜ごっこだの、毎日毎晩、散々、好き放題やりやがって。
……それで、犯るだけやって、あきたらあっさり捨てるのか……?
オレのこと好きだとか、可愛いとか、愛してるとか、お仕置きですよとか。
あれはみんな、嘘だったのか?(た、高耶さん?^^;)

毎晩、スプリングを軋ませつつ(笑)めくるめく行為を暖かく見守ってきたキングサイズのベッド。
一人寝にはあまりに広すぎるそのベッドに、ポツン、と涙が落ちた。
自分をこんな風にした直江に、無性に怒りが込み上げ、泣いている自分が惨めで情けなくて、悲しくて。
(直江のバカ!!)
高耶は頭まで布団を被ると直江への呪詛の言葉を吐きつつ、泣き寝入りしてしまったのだった(ごめんよ;高耶さん;;)



ラチ××日目 晴れ(7月22日)

ついに、高耶バースデーイブの朝がやってきた。
直江は高耶と別の部屋のベッドで目覚めた。自然とその顔に笑がこぼれるのを抑えられない。(おい…ι/苦笑)
堪え難きを耐え、忍び難きを忍び、高耶と寝室を分けること三日。
直江にとってはこれが限界とも思える、まさにいっぱいいっぱいの、永遠とも思われた三日に及ぶ禁欲の末、今、直江の中には溜まりに溜まった愛の証がたっぷりと詰まっている(爆)

いよいよ、今夜。
すでに直江のモノは天を突く勢いで勃ちあがっていた。
待っていて下さいね、高耶さん。濃縮還元された愛の証を、今宵あなたの中へ!(アホι)




寝室で目覚めた高耶は、ベッドサイドのテーブルに食事の用意がされているのに気がついた。
「仕事があるので、一人で食べて下さいね」とメモが添えられている。こんなことも初めてだった。
仕事=パーティの準備なのだが、そうとは知らない高耶は、もう一緒に食事をする気にもならないほどあきられたのかと、自虐的な笑を浮かべた。今なら、逃げようが、何をしようが、直江は止めないだろう。
(……出て行こう)

傷心の高耶が、大きすぎる直江のシャツとズボンを纏い、ドアに手をかけた時。
「何をしているんです」
背後から声がかかった。振り向くと、直江が立っていた。
構わず把手に手をかけ、出て行こうとする体を、直江はグッと掴んで引き寄せた。
三日目のお仕置きの時、あんなによがって、二度と逃げないと誓ったくせに!
直江の中に理不尽な怒りが込み上げる。

「出て行こうとしていたのですか……!どうして!!」
「放せよ!!」
手を振払おうとした高耶の瞳に涙が滲んでいるのを見た直江は、驚きのあまり瞳を見開いた。
「泣いているのですか、あなたは……」
「触るな……お前なんかっ、」
云いかけた唇は直江の唇で塞がれた。
「ンンッ……、」
そのまま砕けそうなほど抱きしめられて、これ以上は息が止まると云うほど、熱く唇を吸われて、ようやく解放された時、高耶の体からガクンと力が抜けた。

自分を抱きしめる直江の股間が、熱く固くなっていた。これは間違いなく、自分を求める、いつもの直江(もう勝手にしてくだしゃい/笑)
高耶はラチされて以来、はじめて自分の意志で直江の背に腕を回し、泣きじゃくりながら云ったのだった。
「ばっかやろ……、」


結局、その場に二人してもつれるように倒れ込み、勝負シーツどころか玄関ホールの大理石の上で、高耶は誕生日を待たずに、三日三晩溜め込んだ直江の愛の証を注がれ、直江も久々に高耶の濃いめのしろいのをゴチになってしまったのであった。
何の為に我慢したんだ、直江?(苦笑)


高耶の誕生日まであと半日。
どんな理由があるにせよ、直江は逃げようとした高耶へのお仕置きを忘れない。

7月23日。どうやら、熱い一日になりそうである。


来年7月23日アップ予定の
バースデー詳細編(18禁)に続く(死刑)



†椎名コメント†
うわー、ごめんなさーい(><)わけわかんない話になってしまいましたι(いつもだけどιι)
いえ、高耶さんのバースデーぐらいは、ラチもカンキンもなしのノーマルな甘甘を書きたくて、三日ぐらい頑張ったのですが、いつまで経ってもディスプレーは新規作成画面のまま(爆)結局、一行も書けませんでした(死)
で、変わりに書けたのがコレιι

椎名は追い詰められるとギャグに逃げるみたいです;
ううううう;;

椎名&昼らちのくせにヤってない、詐欺だ!と思われた方は、裏収録の1周年記念パラレル編でヤってますので、それで許してやって下さいまし;

バースデー詳細編(18禁)も一緒にアップしようと思ったのですが間に合いませんでした;;また来年ってことで(死刑)

7月23日、どれだけ熱い夜が繰り広げられたかは、ご想像におまかせします(逃げっ)